2009年5月16日土曜日

「政治的」な日本





せいじ-てき 【政治的】

  • (形動)
    • (1)政治に関係をもっているさま。
    • (2)理論だけで行動するのではなく、実際の状況に基づいて物事を処理するさま。
      • 「―解決」
    • (3)駆け引きし、策をめぐらすさま。
      • 「―な発言」
      • 「―に動く」

「goo」の辞書検索で政治的という意味を検索したらこのように出てきた。

「政治的」。

私がこの言葉を調べてみようかと思ったきっかけは、昨日今度入社する予定の懇親会で、他の業種について話していた時だ。

「銀行はとても政治的な世界だよ」

銀行で出世するには、営業成績等だけでなく、学閥や権力闘争を乗り越えないといけないという政治的な世界だということだ。

ここの政治的な世界であるというのは、上記の「政治的」意味第三の項目にある「駆け引きをし、策をめぐらすさま」の意味だろう。


ここで何か違和感を感じないだろうか。

私は感じた。


「政治的」の「政治」とは何か。
その本質的意味は何なのか。

「政治」とは、国や地域を治め、より良い社会を形成することではないのか。

「策をめぐらす」ことなのだ。理論だけで行動するのではなく、実際の状況に基づいて物事を処理するさま。」なのだ。「駆け引き」ではない。

自らの権力闘争のため、政局のため「駆け引き」ばかり行えば、本来の目的を見失うことになる。手段が目的化し、本来の目的を見失うのだ。

あまり日本の政治は評判が良くない。人気もない。特に最近はそうだ。
「政治的」という日本語がこの本質を象徴している。

日本の政治家・官僚はこのことに早く気づくべきだろう。


民主党の行方

今日、民主党の代表選が行われる。

岡田克也氏と鳩山由紀夫氏。

日本中が注目しているこの選挙。是非とことん議論していただきたいものであるが、この選挙は果たして民主党、ないしは日本政治にとって吉とでるのだろうか。

今回の代表選でキーワードのように繰り返される「小沢路線」。
小沢路線を継承するのか否か。そればかりだ。
マスコミがそう騒いでいるだけなのかわからないが、選挙が非常に単純化しているように思えてならない。

本質的な部分はもっとあるはずだ。
どんな日本にするべきかざっくばらんに話し合うべきであろう。

そして、国民自身も考える良いチャンスであろう。
小沢路線だとか、その人の人柄がいいだとか、そんな単純なことではなく、この人は本当に日本を救ってくれるのかどうか。じっくり考える良いチャンスである。

しかし、残念ながら民主党代表はじっくり考える間もなく、鳩山由紀夫に決まりそうだ。
「小沢路線」の継承という単純な響きの前に多くの人が疑問を呈さない。
きっと選挙期間が極端に短いということもあるのだろう。

もっと議論をすべきだ。
誠に残念な選挙である。