鉱工業生産などの重要経済指標も徐々に回復、直近のGDPは前期比年率4.5%と好調な水準である。
しかし、ここ数年どんな時もある不安材料が残る。
日本の政治だ。
普天間問題、小沢問題、TPPの関する協議など問題は様々。政治を行う上で問題はあって当然だが、あまりにもそのスピード感が遅すぎる。
だが、これは全て政治家のせいなのだろうか。もちろんその責任はあるだろうが、私は必ずしもそれだけではないと思う。国の政治制度が根本的な問題なのだ。
今の日本政治の根本的な問題点は「リーダーシップの欠如」である。2009年には衆議院選挙、2010年参議院選挙、2011年には統一地方選挙。。。こんなに選挙があれば政府がリーダーシップを発揮できないのは当然であり、毎年選挙対策のための人気政策が実行され、税金の無駄を生むのである。選挙に参加する者に高齢者が多いことも、世代間が偏り、高齢者向けの政策が支持される。この無駄が多い政治制度が日本の政治を弱体化させているのである。
経済力を付けてきた中国。共産党一党独裁が良いとは思わないが、中国には強力なリーダーシップを発揮する政治力があり、見事それを上手く使って政治を運営している。米国も、4年に1度の大統領選挙によって、強力なリーダーシップを持つ大統領が任命される。日本のようにすぐに辞めさせられたりはしない。強力なリーダーシップを持つトップがいる国の政治は一貫性を保ちやすく、政治運営を行い易くなるのだ。
日本の政治にはない力である。日本の政治体制では、よほど強力なリーダーシップがなければ上手く政治を運んでいくことは難しいだろう。
しかし、それを解決するにはどうするか。首相の権限をより強固なものとし、強力なリーダーシップのもとで日本を引っ張っていく政治システムをつくるにはどのようにすれば良いか。
解決策は
1.首相公選制にする
2.参議院を撤廃し、1院制にする
ずばりこの2つであろう。
1。首相公選制
米国の大統領のように、首相を国民が直接選ぶ方式である。こうすれば今のように首相が頻繁にやめざるを得ない状況は続かない。国民に直接任命責任が及ぶからである。米国のように4年に一度とし、行政の長としての権限を強く持ち、任期中は滅多なことでやめさせることができないようにする。
2。参議院を撤廃し、1院制にする
セーフティーネットとしての参議院だが、ねじれ国会の中では議会を混乱させる火種になるだけである。また、ねじれではない時は衆議院の法案をそのまま参議院で通すだけの意味のない機関となってしまう。今の政治にはスピード感が必要である。2院制ではスピード感を得られない。
また、何度もあった選挙回数を減らすことができ、短期的な世論の動向に左右されにくくなる。また、議院の削減による人件費削減も大きな焦点となろう。
以上2点が日本の政治を救うと私は思う。
政治家が足をひっぱる日本。復活の日は来るのだろうか。
忘れてはいけないのが、その政治家を選んだのは私たち自身であることだ。