2011年2月26日土曜日

スティーブジョブスとビルゲイツ


今日TSUTAYAのオススメコーナーに映画『PAIRATES of SILICON VALLEY』という映画があった。スティーブジョブスとビルゲイツの歩みについて描かれた映画だ。

二人の偉大な経営者が行った事業はまさに世紀の革命であり、世の中を大きく変えた。今私がこのようにPCを使ってブログを書いたりすることができるのも、この2人のお陰である。

コンピューターを世界で初めて大衆に販売して成功を収めたのはマイクロソフトではなく、実はアップルコンピュータ(現アップル)だ。この映画によると、ビルゲイツがスティーブジョブスに近づき、発売前のマッキントッシュを借入れ、改良して先行発売したのが「ウィンドウズ」である。先にマーケットを手にしたウィンドウズは市場において優位に立ち、アップルを大きく引き離した。そして、CEOビルゲイツは世界一の大富豪となったわけである。

この映画は最後の勝者はビルゲイツであると締めくくられる。スティーブジョブスの独裁性も強調され、暴君の成れ果てとしてスティーブジョブスは哀れに映しだされていた。

しかし、2011年現在はどうだろうか。アップルがインテルを搭載したコンピュータを発売し、iPod、iPhone、iPadを発売し記録的なヒットとなった。ジョブスは新たな革命を起こしたのだ。そしてマイクロソフトの時価総額をアップルが追いぬき、今や世界No.1のIT企業としてその地位に居座るのはアップルであり、スティーブジョブスである。

コンピュータ自体、ウィンドウズよりアップルの方が私は好きだった。ジョブスの「美」の追求が生み出したかっこいいコンピュータの数々。インターフェイスの美しさ、そして使い勝手の良さ。コンピュータとしてはウィンドウズよりもアップルの方が私は好きだ。

ジョブスはビルゲイツにやられた。マッキントッシュを改良したもので市場を独占することで、ウィンドウズ帝国を創り上げた。その帝国は世界中に浸透しているため、なかなか崩すことはできない。しかし、真に優れているものはいつか必ず認められるものだ。マッキントシュの販売は徐々に回復。iPhoneを初めとする素晴らしい製品群は世界を席巻する。

短期的にはわからぬが、長期的に考えれば基本的に優れているものは必ず勝つ。
アップルとマイクロソフトの両者は上記の言葉をよく現している。


今ジョブスは病気が悪化して休養中だ。回復することを願いたい。

そして、私自身も次の未来に革命を起こすことができるようなことをしたい。

若かりし頃のスティーブジョブス。かっこいい。

2011年2月20日日曜日

孫正義の白熱教室

PRESIDENT 2011.3.7日号

孫正義の白熱教室

孫正義はすごい。

自らの信を貫き、リスクを取ってでも挑戦し、成功してきた。

相手が国であろうと構わず戦う姿勢を見せる孫正義は本当に尊敬する人物である。まさに21世紀の松下幸之助である。

この雑誌記事は孫正義がどのような経営を行っているのか分かりやすくまとめられている。ケーススタディ形式となっているため読みやすくわかりやすい。



孫正義は常に夢を口にする。
偉大な経営者は、皆常に夢を口にする。
大ボラと言われるような夢を口にするのだ。

坂本龍馬だって、松下幸之助だって、岩崎弥太郎だって、永守重信だってそうだ。

夢を常に持ち続けることを大切にしていきたい。
そして、夢を叶えたい。

映画『ウォールストリート』





ウォール・ストリート


私は証券マンだ。

欲望は悪か。

投資とは所詮強欲の果てなのか。

私はそれだけではないと思っていた。

投資は経済に必ず必要なものなのだ。

株式がこの世になければ。債権がこの世になければ。為替取引がこの世になければ。この世の中はどうなっているのか。

資金が一つの場所に集中し、動くことなく、必要な場所へ資金が行かなくなる。資金がなければ経済は上手く動くことはない。昔の戦国時代のように、戦争を繰り返して財産を無理やり奪い合うしかないのだ。

だが、この映画や、映画『ハゲタカ』のように、投資に関して「ギャンブル」のイメージばかり先行させるようなメディアが多々あるのである。

投資には欲が働く。だから資金が動く。だが、欲だけではない。社会にとって意味のあることなのだ。


本作の中にもUF財団というものがあった。次世代エネルギーの研究開発のために資金を投じるものだ。財団なのでリターンもある。だが、それだけれはない。次世代の技術開発には資金が必要だ。そのために、投資というスキームが必要なのだ。

しかし世の中では、投資といえばギャンブルで社会悪のイメージが先行している。特にここ日本ではそうだ。


投資というものを一つの点で見るのではなく、もっと広く、深く見てほしい。この映画を見ることによって、投資というものがまた悪いイメージとならぬことを願いたい。


2011年2月13日日曜日

米国の景気回復とトヨタ叩き

トヨタのシステムに、実は問題がないと発表された。
これは米国の景気回復を現すことに繋がる。

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トヨタは何故あそこまで強く叩かれたのか。
経済運営がうまく立ちゆかず、米国の象徴的企業であったGMは破綻。
政府には、何かを攻撃してその力強さを国民にアピールする必要があった。
米国自動車産業が元気を無くしているその時、日本の巨艦トヨタはまさにその格好の餌食だったのだ。

しかし、景気は徐々に回復。
ラフォード運輸長官はあっさりトヨタに非がないことを認めた。
もうトヨタを叩く必要が薄れつつあったからである。
だが、何故ここになってあっさり米国政府の調査不足を露呈するよな発言をするのか。
トヨタが懸命なロビー活動が行ったことを伺わせる。

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民主主義というのは、良い制度のようで醜い部分が多い。
政治体制というのはやはり難しい。

2011年2月6日日曜日

アラブ諸国のこれから ~エジプト動乱より~

ベンチに座るエジプト人達


 1年前、私はエジプトを旅していた。世界50カ国を回ったが、ここエジプトの人々はとりわけ明るく、そしてとてもフレンドリーだった。カメラを向けると笑顔やポーズを作ってくれたり、初対面でもいきなり打ち解けて親身に話ができた。貧富の差は大きいようだったが、街は活気づいていた。私はこの国をすぐに好きになった。また行きたい国だった。

 しかし、今エジプトは混乱状態に陥っている。1万人がタハリール広場に集まり、大声を上げている。「ムバラクはすぐにやめろ!」
 大統領支持者もいる。
「次の大統領選挙まで待とう。」

 1981年、私が生まれる前に大統領となり、それからずっと政権を保ってきたムバラク大統領。国民が誰がこの国を統治しているのか知らしめるため、ムバラク大統領の顔写真が街のいたるところに貼られていたのを覚えている。

 ムバラク大統領はあまりに権力の座に着きすぎた。それが最大の功罪であるが、ムバラク大統領が長期政権を保ったおかげで、エジプトは長い間安定していた。過激なイスラム原理主義が台頭する国々とは違い、政教分離を行い、過激な勢力を徹底的に排除したからだ。

 外交面でも、エジプトとイスラエルが手を結んだおかげで(イスラム諸国からは批判が多くあったが)、「イスラム共和国」対「イスラエル」という対立を和らげることができたのだ。

 ムバラク大統領は決して悪い部分ばかりではないのである。むしろその強いリーダーシップを持つことができたからこそ、格差は大きいもののアラブ圏の経済大国になることができたのだ。


 しかし、長期政権を保ちすぎたこと、格差是正に力を入れることを怠っていたのだ。政権交代自体は望ましいことである。

 だが、これからこの情勢はどのようになっていくのか。

 今考えられるのは、
 1.9月の大統領選までムバラクは大統領を続け、政権の円錐な移行に尽力する。
 2.野党勢力の言うように、すぐに辞任し、申請権を発足させる。

 このどちらになっても非常に厳しいことは否めない。
 1.をとってみると、野党勢力はより過激な行動をとるようになりかねない。軍はデモに対して危害を加えることはないと言っているが、過激となったら話は別である。一度衝突が起こればそれが大きな争いへと発展する可能性も大いにある。そしてそれはイスラエルとエジプトの同盟関係を維持できなくなり、再びシリアなどがイスラエルへ銃身を向けかねない。また、同じ長期政権を保つ中東諸国への混乱の波及は加速する。中東は再び大混乱に陥るだろう。

 2.野党勢力の言うようにするに大統領がやめるとしよう。しかし、次期大統領の有力候補がまだいない。次の指導者はだれなのか。何の準備もなしに政権を交代させても、混乱を招くだけであるのは目にみえている。この混乱はエジプト国内での争いを巻き起こす。

 また、どちらにも言えることであるが、政権交代後イスラム同胞団が政権を握れば中東の政治力学は大きく変化する。イスラエルとの同盟を取り消す可能性もある。イランのように反米政権へ転換する可能性もある。そしてそれらは中東諸国のあらたな火種となるのである。

 このエジプト問題は相当に深刻な問題なのだ。

 
 とにかく今必要なのが、大統領と野党勢力の和解である。和解することで円錐な政権交代を実現させ、過激な方向へ向かわぬようにしなければならない。失敗すればアラブ諸国は大変なことになる。とてもデリケートなのだ。

 この際、9月まで野党勢力との連立政権を立たせ、ムバラクと野党の共同政権を作るしか方法はないように思う。これを実現するしかない。


 時が流れるほど、導火線の火は進んでいく。急がなければならない。