2010年10月3日日曜日

映画『ミスト』


★★★☆☆

フランク・ダラボン監督、スティーブン・キング原作。
この2人は『ショーシャンクの空に』や、『グリーンマイル』など数々の名画を創り上げてきたコンビだ。

上記2作を制作した2人だからどんな映画であろうと期待をして見た。結果、完結に言うと内容としては良いものだと思うが、CGのクオリティーがあまり良くないのが残念だった。


前夜の大きな嵐で家の大部分が崩壊。家の改修のため、主人公はスーパーマーケットへ息子と買出しに向かった。スーパーで買い物をしている間に、スーパーの外が大きな霧(ミスト)に包まれる。街全体がミストに包まれているのだ。

一度ミストの中に入ると見たことも何様な怪物に襲われ、命を奪われる。スーパーに残された人々はパニックに陥り、醜い争いを始めるのであった。

ラスト15分は衝撃のシーン。さすがスティーブン・キングである。


この作品の一番の見所は、人々が精神的な窮地に立たされた時に一体どんな行動を取るかということである。この映画に描写されている人々の行動は、あまりにもリアルである。

お互いを信頼し、自らの信条の元、モラルを持って生活をする。このような人々は、果たして極限の窮地に置かれた時も同じような行動をするのだろうか。不信感を募らせ、選択肢がないまま死と隣り合わせとなれば、選択肢を示す宗教などに縋っていく。そして人を憎しみ、最後には殺めてしまう。


残念ながら、人間の行動や精神は良くもあり悪くもある存在なのだ。それはいつの時代も変わらない。

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